ぷーのロス日記August(オリンピック国立公園)

 

 北へ北へとクルマを走らせ、そして一番最北の目的地「オリンピック国立公園」へ。もう少し先の海峡を越えるとそこはカナダ!・・とうとう国境のところまで旅して来たことになる。空気も山の色もロスのものとは全然異なる趣きで、深くて重みのある匂いがする。思わず深呼吸して、大自然で胸をいっぱいに充たしたくなるんだ。

<ハリケーン・リッジ>

真っ白な雪に覆われたギザギザの山並みが空と大地をくっきりと分けている。ここは標高1500mを越えるビューポイントだ。更に巨大な壁が目の前に立ちはだかる、実に雄大な景色。

決して溶けることのない氷雪の冷たい山肌を伝ってきた風には、不思議な山の「気」を感じる事ができる。

<ソルダック・ホットスプリングス>

ハリケーンリッジから、山を下り山裾を左回りに進む。杉林の奥に温泉発見!Sol Ducとはインディアンの言葉で”温泉が出る土地”という意味だそうだ。お湯はぬるめなのでじっくり肩まで入るのがいい。スギの森を見ながら森林浴と温泉浴を同時に楽しめ長旅の疲れが一気に取れたようだ(とはJUNの言葉)

ボクはお風呂キライだから、涼しい木陰のクルマの中でひとり、ゆっくり森林浴(お昼寝)を楽しんでいた。

亜熱帯のジャングル。海からの湿気を帯びた風が高い山脈に当たり、この地に大量の雨をもたらす。ここだけ何万年も前から時が止まっているかのよう。見たこともない大きな葉のシダが樹木の枝にまとわりつき、その重みでだらりと枝が垂れ下がる。そんな深緑の大きな幽霊たちの行列がずっと森の奥まで続いている。コケで覆われた地面から息がむせるほどの青い香りがゆらゆらと立ち上る。

それにしても、ここはいろんな顔を持っている。山の上は高山植物の原っぱ、ふもとはジャングル、海側にでると流木の流れ着く淋しい海辺・・

ここがもう一つの顔、淋しい感じのする浜辺だ。遥か遠い所から流れ着いた流木の上を、北からの少し湿った冷たい風が通り向ける。

なんとなく北の方の日本海のよう・・

 

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